エンカウンターグループとは

■エンカウンター・グループとは?
 エンカウンター・グループ(以下EG)では、ゆったりとした時間の中で、あらかじめ話題を決めることなく、その場で話したいことをお互いに自由に話し合い、聴き合い、伝え合うことを中心に過ごしていきます。もちろん、必ず話をしなくてはいけない、心の内面を話さなければいけない、わけではありません。その場でグループメンバーと一緒に過ごしながら、自分の内側からの声や他者の言葉に耳を傾けることで、新しい自分自身を発見したり、他者とかかわりあったりすることができるかもしれません。
 人間は3人以上集まるとグループとして機能し始めます。「社会」は3人以上の構成員でなりたっています。私たちは、この3人以上のグループという形で日常生活を送ることが多いのではないでしょうか。Rogers, C. R. (1970)は、EGの目的を「個人の成長、個人間のコミュニケーションおよび対人関係の発展と改善の促進」としており、EGのプロセスを経て参加者は「他のメンバーや自分の内的自己を深く知るようになる」と述べています。
 EGは1グループ10~12名程度の参加者と1~2名のファシリテーター(グループの人間関係の促進者)で構成されます。設定としては、1セッションを1時間半~3時間程度とし、2泊から4泊程度の合宿形式で1日に数セッションを行う宿泊型、1日1~2セッションで毎週ないし隔週で行われる通い型などがあります。また参加型としては、自発参加が中心ですが、時には授業の一環などで研修として用いられる場合があります。本ワークショップは通い型の自発参加型といったところでしょうか。ただ、本ワークショップは、通い型でありながらメンバーをその都度募集し、メンバーが固定されていないという珍しいタイプのワークショップです。